大きな病院で需要のある診療情報管理士とは

診療情報管理士は元は診療録管理士のことで、1996年4月から現在の名称に変更されました。
カルテの物理的な管理や内容の精査、診療情報のデータベース構築、構築されたデータベースから必要な情報を抽出や加工及び分析するための民間資格です。
約二年間の通信教育を修了するか、指定専門学校などで指定単位を修得して卒業しないと、受験資格はありません。

試験は毎年一回実施され、医療概論や人体構造の基礎分野、診療情報管理論や国際疾病分類概論の専門分野、分類法の三科目から出題されます。
医師のカルテに書かれる医学専門用語や、ドイツ語及び英語をある程度読解できる能力も必要です。
試験合格率が50パーセントという難関試験のため需要のわりに人員が不足しており、優資格者はどこでも重宝されます。

勤務先は、病床数や外来数が多いためカルテの管理を専門に行う人材が必要な大学病院や総合病院などです。
医師や看護師と違って夜勤はなく週休二日制で安定して働けるうえ、専門職として資格手当てがつくので、他の医療事務職と比べても高い給与がもらえます。
公立病院に勤めれば公務員試験を受けなくても公務員と同様の待遇が得られるので、とても割の良い資格です。